ガルバリウム鋼板屋根の断熱・防音塗装工事
◆ガルバリウム鋼板屋根の騒音
金沢市にあるガルバリウム鋼板(以下GL鋼板)屋根の下にある部屋で、
雨音がうるさいので、何とかできないかと相談がありました。
建物の用途が学生用の寮で、本屋根は平板瓦葺きなのですが下屋がGL鋼板葺きとなっていました。
下屋の下にも学生が寝起きしているので、
雨音が勉学の妨げにならないようにしたいというのがお客様の要望です。
◆屋根面からの騒音の軽減方法
GL鋼板を外部仕上に用いた場合に雨や霰が当たると、
鋼板が振動してしまい大きな音が発生してしまう場合があります。
GL鋼板の固定がカシメ部分付近のみで、勾配方向には全長にわたって自由になっているため
振動が全体に伝わって共振状態となっているのではないかと思います。
これを止めるには、
- 室内に音が入りにくくする
- 鋼板が振動しにくいようにする
という2つの方法が考えられます。
1.については、断熱補強をすることで改善できます。
各部屋に天井点検口があるので、そこから入って断熱材を追加で施工していくことが考えられます。
2.については、厚さが薄いという鋼板の弱点からくるものです。
瓦のように厚さと重さがある材料であれば、それ自体が振動することはありません。
なんとか厚みを付けて振動を止められないか調べたところ、
「GAINA」という断熱遮音を主眼にしたセラミック塗料に行きつきました。
日進中部「GAINA」:https://www.gaina-chubu.com/feature
「GAINA」は、用量を守って使用することで遮音・防音効果が期待できます。
築7年程の建物で、屋根の塗替えが必要なわけではありませんが、
早めに塗り替えることで建物の耐久性を上げることができるため
今回はこの「GAINA」の塗装を提案することにしました。
塗装工事でも防音効果が得られなければ、断熱材の施工を追加して行うこともできます。
◆屋根面への塗装手順
メーカー指定の施工要領に従って、
清掃・ケレン→錆止め塗装→「GAINA」上塗り→「GAINA」上塗り
の順に進めます。
最も重要になる塗膜厚の確認は、
面積に対して消費した塗料の量が規定以上になるように管理していきます。
↓錆止め塗装完了
↓「GAINA」塗料
↓「GAINA」上塗り1回目
塗料はドロッとした粘性の高いもので、撹拌機で十分に撹拌してから塗装を行います。
塗装工の職人さんは初めての材料だったらしく、平滑に仕上げるのに苦労しているようでした。
↓「GAINA」上塗り2回目
職人さんが平滑に仕上げるために注力したことで、塗料の消費量が少なくなっていたようです。
写真は撮っていませんが、今回は3回目の塗装を行い、既定の消費量に到達しました。
その後は激しい雨に遭遇していないので、効果がどの程度なのか確認できていません。
今日が大暑なので、後日遮熱効果についてもヒアリングして、お伝えできればと思います。
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